アクセスの取り組み

「僕の夢は、小学校を卒業すること。」

10歳のマイケルは、4年生に進級しませんでした。
「今年はお金を稼いで、家族を支える」と決め、学校に行くのをやめたのです。
今は毎晩、お父さんと一緒に、ビンや空き缶などを集める仕事をしています。

学校の友達とは、疎遠になってしまいました。自分は学校に行けなくても、せめて弟や妹たちは学校を辞めなくていいように。自分ががんばらないと、と自分に言い聞かせています。

来年には復学して、小学校を卒業したい。
できれば中学・高校にも進学して、いつか家族を幸せにしてあげたいと願っています。

「私は夢を諦めた。
だから子どもたちには教育を受けさせたい。」

4人の子どもを育てるジョビ―。

漁師である夫の収入は、一家6人の暮らしを支えるには到底足りません。
何よりつらいのは、空腹で泣き止まない子どもに、何もしてあげられないことです。

最大の願いは、子どもたちをせめて高校までは卒業させてあげたいということ。
小学校を中退し、先生になるという夢をあきらめた自分と、同じ思いや苦労をさせたくありません。

できれば自分も働いて、子どもたちにおなか一杯ご飯を食べさせたい、生活を楽にしたい。でも、村には女性にできる仕事はほとんどありません。地元の友だちは、子どもたちを残して都会や海外に働きにでたことで、収入は増えたといいます。でも、家族とすごす時間だけが心の支えであるジョビ―は、村を出ることに大きなためらいがあります。

この問題の解決のために私たちがやっていること

子どもに教育を

すべての子どもが教育をうけられるよう、以下の支援を行っています。

  • 子ども教育プログラム
  • 給食プログラム

女性や若者に仕事を

コミュニティの中で不利な立場に置かれた女性や若者が自ら働いて暮らしを良くしていけるよう、フェアトレード事業を行っています。

少しずつでも、変えていける。

「問題が大きすぎて、自分にできることなどない」と、思うかもしれません。

でも、実はサポートの方法はたくさんあります。

いらなくなったモノを寄付したり、月1000円からの寄付をしたり。小さなことでも、フィリピンでは大きな力になります。

ある村のお母さんの言葉が、心に残っています。

「日本に応援してくれる人がいるんだから
もうちょっと踏ん張ろう、って思うことがある。」

明るい未来を信じてがんばっている人々のとなりを、一緒に歩いてみませんか。

フィリピンからの声、協力者の声

未来を広げるために必要なこと

松岡春香さん

支援してきた子どもが卒業し、お手紙や報告書を読んだときは、本当に嬉しかったです。学校に行くことでできた経験、成長できた部分が、本当に沢山あったんだと感じました。彼女の可能性や自信は、6年間の学校生活があったからこそ身に付いたことで、教育は未来を広げるために本当に必要なことなんだろうなぁと実感しました。(子ども教育サポーター)

僕のことを思い出してくれているとわかって

マーク・ジャルシィくん

サポーターさんから誕生日カードが届いたときは、僕のことを思い出してくれているとわかって、とても嬉しかったです。
僕はふだん、双子の弟の世話をしたり、テーブルを片付けたりして、お母さんのお手伝いをしています。アニメ番組を見ることが大好きです。寝る前には、お父さんが本読みの練習を一緒にしてくれます。(小学校3年生/9歳)

「誰かの役に立っていること」が喜び

福谷朱夏さん

スタディーツアーで出会ったフィリピンの子どもたちの笑顔が今でも忘れられず、活動を続けています。ささやかですが、「誰かの役に立っていること」が今の喜びです。(アクセス・サポーター)